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3P

単独登攀のリハーサル

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7P

大丹倉 freedom in exile

   
      2004・7・11 

4P

7P終了点に着いてメーンロープを
              解くのが不安だと言う先生

最近,少し離れた町に住む某学園の宮本先生と知り合った。 彼の家からは、そう遠くない岩場で以前からよく見かけていたが時々話す程度で、別々にソロを楽しむことが多かった。 

今回、念願だった大丹倉単独登攀のリハーサルをサポートして貰える事になった。 僕が単独で登り、後続の彼に回収をお願いする事になる。 
自分で登り返さないと意味がないが6Pフェース(5.9とあるが前回5・10に感じた)のトラバースでの回収など想像しただけで空恐ろしくなる。 

力尽きて敗退出来るほど柔なルートではないので、とりあえず自己確保で登り,単独登攀の可能性を探ることにする。
大丹倉は熊野の地でも特別な神域と聞けば、なおさら禊の巡礼には避けて通れない札所となるが今回はソロに精通した宮本氏に同行して貰えて心強いかぎりだ、彼なら万が一の時でも単独で脱出出来るだろう。 

雨の降りしきる夜の熊野街道をひた走り、北山村経由で育生町に着いたらやっと雨もあがった。 大丹倉の谷に入って行くと昨年同様なぜか道路が乾いているのは不思議だがとにかくラッキーだ! 谷間の狭い空を見上げると,天の川に遠くの稲光が点滅する不思議な現象を見た。 

翌朝、開拓者の指示に従い展望台の端に車を止め10数分で取り付きへ、立ってますね〜と壁を見上げる先生、僕はロストアローを片手に躊躇していた。(このロストアローは開拓者によるとクラックに差込みタイアップして支点をとるらしい、打ち込んではいけない)。 高度と同じピン間隔・・・グリグリのスリップ・・・ロープの弛み・・・登る気力が萎えてゆく。 

1P終点の真下を登れそうなのでダイレクトにトライする事にした、高い木の枝にプリプロをとり2・3手登った後が浮石地獄、ルートにしないはずだ。 7m程登ってプリクリが気休めなのに気づき破れかぶれで、どうにかビレイ点に着くと残置ロープが焼き切れていた。 次のPの残置もボロボロですぐにちぎれた。

さすがにレベルを超えた自己確保は怖い。 2P〜6P迄すべて5・11に感じた、6Pでは指が引きつり一時はどうなるかと思ったが死に物狂いで何とか超える事が出来てホットした。  完全なフリーの単独登攀など夢のまた夢だと思い知らされた。 

相棒にサポートして貰って、ズルしまくりで何とかビレイヤー無しの登攀が限界だった。
登ってみると大丹倉は楽しさも格別のものがあるのはグランドUPで拓かれた作者の心意気が伝わってくるからだろう。     
            
                     
 
                            
 夕陽の衛兵           

5P

6P

5P 終了点の宮本氏  (って先生でしたよね!?)

6P

6P

7P

やや右下遠くの展望台に停めた車が小さく見える

8P

8P

9P はノーピンの草付から樹林帯へ50mロープいっぱい伸ばす

ありがとうございました